この冬は、なかなか可愛い野鳥と出会うことができず、見かけるといえば、ヒヨドリカワラヒワばかりであった。前回書いたように、時には珍しい鳥も見たけど、滅多になく、前の冬は、ウオーキングすればシジュウカラヤマガラコゲラ、と、楽しめたのに。
 野鳥に関心を持ち始めたのが、最近のことなので、関心持ち始めてから最初だった昨年の冬が特別だったのか、今年が特別なのか、わからない。もう飽きるほど、ヒヨドリばかりを見ている。「おっ!」と思えばヒヨドリ。それ以外だと、太ったムクドリ
 本当に、たま〜に、シジュウカラコゲラを見て、前書いたように、ノスリキクイタダキなど、珍しい鳥も見ることができた。
 この冬はつまらん。
 と思っていたら。
 やたらに、ツグミを見かけるようになった。もうなんか「本当にこんなに見て良いの?」っていうくらい、ツグミを見た冬であった。
 最初はやはり、夫の職場の周りを散歩していると、鮮やかなオレンジ色の鳥が見えたので「おっ!ヤマガラか!」と思ってそっと近づくと、大きい。「あれ?ヤマガラって、こんなにでかくないよな……。」と思う間もなく、そのオレンジ色が胴体ではなく、翼の部分だとわかった。おや。……胴体は白く、黒の斑点。はっ!ツグミだ!大きさも、顔も。ツグミだー!!わー!って思ってもっと近づこうとしたら、飛んで行った。興奮気味で、その日は夫に話したが、次の散歩で二羽見た。
 一羽目は、こちらが気付かず、前の冬によく野鳥がいたスポットに近づくと、足元からいきなり、バサバサッ!!と羽音がして、鳥が飛んで行った。あまりに近かったので、ビックリして足がすくんだが、すぐに目で追うと、ツグミだった。ちょっとビックリし過ぎてドキドキが止まらないまま、また歩き始めると、別の場所の駐車場で、鳥が歩いている。駐車場を歩く鳥と言えば、セキレイが多いものだが、セキレイみたいな歩き方でもないし、セキレイにしてはデカい。羽の模様、お腹の色……またツグミだ!ちょっと呆れつつ、また近づいてみたが、すぐに遠くへ飛んでいってしまった。
 また別の日も、ツグミを見た。木にとまっていたので、もっと近くで見ようとすると、飛んで行った。なんかわからないけど、他の鳥より警戒心が強い気がする。そんなにちょっと近づいただけで飛んで行かないで、よく姿を見せてよ〜と思うのだが、何だかオドオドしている。その割に、間抜けにすんごい近くにいることもある。で、突然こちらに気が付いて、ビックリして逃げたりする。気が小さくて、ちょっと間抜け??それじゃあ『とりぱん』に描いてある通りじゃないか。ツグミってそういう習性なのかな。
 と思っていたある日。息子の授業参観の帰り、あと数十メートルで家。という所で、電線に鳥がとまっていた。近辺には、よく雀やカワラヒワがいるので、チラッと見たが、これまた雀やカワラヒワよりデカい。あっ!白の胴体に黒の斑点。茶色い羽だ!ツグミ!!こんなところに!!ちなみに、昨年は、群れで見ましたけどね、一緒に渡っている風な、珍しい光景を見ることができました。今年は家のすぐ近くで見れたからOKとするか。