野鳥が好きになってから、野鳥の夢を見ることがある。
 夢なので、大抵、無茶苦茶だ。
 メジロを、ものすごく目の前で、何羽も見た。目の周りが真っ白で、そんなにグリグリな目じゃなくても良いのでは、っていうくらい、目の周りの白と目玉の黒のコントラストが激しかった。
 モズも見た。生贄にされている小動物や虫が、わっさわっさと、草むらの木の枝にささっていて、気持ちが悪かった。でも、その辺を見回すと、モズがいた。いや、夢なんですけどね。目の周りが黒くて、悪そうなヤツに見えた。
 実際に見たことがない、アカゲラも見た。そのアカゲラは、雀大で、すごく小さかった。何羽もいた。写真でみるようなアカゲラである。でも小さい。
 シジュウカラも見た。子供のシジュウカラなのだが、鳩くらい大きかった。幼鳥なので、毛がまだモサモサなのだが、シジュウカラにしては、でっかいので、そのモサモサ加減たるや、迫力だった。でも、お腹に黒い筋が入っていて「そうか、シジュウカラの幼鳥なのか」と思っている。何せ、夢ですからね。
 夢だと、適当な大きさになるし、それで納得しているし、見放題である。
 楽しい。夢でもこんなに野鳥が見られるなら、やっぱり写真をたくさん見るのは楽しみである。
 そして、今年のカレンダーに、と、ダンナが何本も野鳥のカレンダーをプレゼントしてくれた。そんなに、家のあちこちに野鳥の写真があっても……って思うくらいあるんですが。その分、夢も見放題なんでしょうか。
 ちなみに、カレンダーを買ってから、今年に入るまで、少し期間があったのだが、その間に、野鳥の季節はやってきました。
 ダンナの職場近くの野鳥スポットがあるので、よく散歩をするのだが、冬入りたてには、コゲラシジュウカラの混群を何度も見た。コゲラの鳴き声は決して美しくはないのだが、頭の後ろの寝ぐせみたいなハネっぷりと、縦の動きが可愛い。じっと見ていると、時々コツコツコツコツ……と、木を打つ小さな音もしたりして、さらに可愛いのだ。
 シジュウカラは模様の美しさと共に、鳴き声の美しさが良い。耳を澄ますと、ツピーツピーと聴こえてくる。しばらくボーっと立ちつくしている。恥じらいの随分減ってしまったおばさん、挙動不審である。
 これからまたその辺りには、ヤマガラや、エナガも出てくるのだ。はずだ。
 エナガを見た瞬間の感激たるや。楽しみだー楽しみだー!
 やっぱり夢じゃなくて、ホンモノを見たいー!