以前書いた、割と近所にある斜面。多くの鳥が見られるというその斜面の、さらに上の通りで、変わった鳴き声を聴いた。
 なんだあの声、聞き慣れない……と思って、キョロキョロ辺りを見回すと、木のてっぺんで、雀大の鳥が上を向いて一生懸命(に見える)鳴いていた。何だかお腹が赤っぽい。頭の黒が少し強調されて見える。またもや、今までは気づかなかった、「雀だと思っていたけど雀ではない鳥!」
 よく珍しい鳴き声を聴くと、それを耳に残して家に帰ってから調べようと思うのだが、「チー」とか「チュン」とか組み合わせていても、時間が経つと「あれっ?どうだっけ。チュチュン……??そりゃ雀か。チー……チョーチー……?……いや、ヒョーだっけ。ヒュッヒュッだった気もする。」とかもう全然覚えていないのだ。リズムだって大事だ。リズムを覚えていると、you tubeで調べた時に「あっそうそう!こんな感じのリズム!」とピンと来る。でも、そうやって、ありきたりの擬音語で覚えようとしても、家に帰って調べると「でも、こんな鳴き声だった気もする」とかとてもあやふやになってしまう。模様を覚えていても確信を持ちたいし、模様を見ようにも、逆光で全体的に真っ黒だったり、光の加減でどこかの色が強調されていたり、個体差があって違った風に見えたり。なので、鳴き声まで一致してから、初めて「そうだ、これだよな!」と自信が持てることが多い。
 で、その雀大の鳥の鳴き声。咄嗟に「Let’s」というフレーズが出てきた。その後を続けて覚えようと、その場に突然立ち止まり、顔を上げながら、何度か鳴き声を聴いた。挙動不審だ。幸い、田舎なので、そんなに人通りも車どおりもない。遠慮なく耳を澄ます。
 ‘Let’s go there together’
 私の耳にはそう聴こえた。
 そして、帰宅後、しっかりとそのリズムは頭に入ったままで、調べることができた。まずはいつもの通り、似た模様を写真と絵で探す。これかなと思って、ネットで鳴き声を調べる。そしていた!You tubeに(笑)
 ホオジロでした。
 しかも、木のてっぺんで鳴くのが好きと書いてある通りであった。色々読んでみると、「一筆啓上仕り候」と聴こえる、と書いてあった。私の聴いた音、リズム、まんざら遠くないと思いませんか?(笑)
 ある日はもっと近所なのだが、小高い山がまだ開発されていなくて、森になっている所から‘easy to sit down here’と言っているように聴こえた。ちょっとリズムが違うが、ホオジロだろうと思う。ちょっと違ってもわかるなんて、ホオジロ好きなんじゃない?とダンナに言われた。そうかも。
 ちなみに、そこの山の斜面からは色々な鳴き声が聴こえてきます。この夏は、ホトトギスの声がしょっちゅう響いていました。ウグイスにしても「ホーホケ」の部分がないし、「キョキョキョ」が長すぎる。調べるとホトトギス。雑草抜きながらホトトギスの声を聴くなんて、悪くない気分。