「思い出の人たち」と書いた以上、私の「思い出」となっている「友人」たちについては、この辺りまでだ。他にもたくさんたくさん、何度も思い出す人はいるし、これを書きながら「ああ、あんな人もいたなあ」「こんなこともあったなあ」と思い出したり、書いてみたり、したのだが、やはり「強く」印象に残っている、その当時お気に入りだった人たちのことを書きたかったので、できるだけ限定することにしました。文として楽しく書けるのはこんな感じです。結婚してから楽しい付き合いをした友達たちも、既に思い出の友達になりつつあるが、まだ私の中では新鮮な方で、「過去」という感じではない。そして今、現在進行中の親友たち、仲間たちもそれなりにいるけど、もちろんまだ私の中で「思い出」にはなっていないので、やはり別の機会にでも書こうかな。この後は、先生のことも書いていきたいと思っています。
 こうやって友人たちのことを書いていくと、私が特に気に入ったり、ウマがあったりするタイプが、だいぶくっきり輪郭を帯びてきますね。特に気に入る子というのは大きく分けて3パターンあって、大人しい子と笑い転げるタイプの子とお姉さんタイプの子ですね。
 私自身が、話題をあまり積極的に振るタイプではないので、大人しい子とは会話が続きにくいのだが、彼女たちの芯の強さを感じると、私はいつも心の中で「ああこの子と友達で良かったな」と思う。そういう子たちって、自分たちの世界をとても大切にしていて、心の中の軸がぶれない。でも、その世界の中にだけこもっている人は苦手なので、彼女たちの、その辺のバランスは絶妙みたい。いい加減でマイペースな私のことをニコニコと静かに受け止めてくれる。
 お姉さんタイプの子は、何よりも「感情を受け止めてくれる」という部分が強いように感じる。現在の私の親友たちは、皆ここの部分が強いように思う。私が求めているんだと思います。それでいて、当人自身の葛藤を認識しているし、それを口に出して、私の葛藤をも受け止めてくれます。でも、やはりお互いに「自分の世界」があるので、立ち入り過ぎずにいてくれる。要するに、彼女たちの心のどこかに余裕があるんです。当人たちは意識していないみたいだけど、必死でアップアップしている時でも、ちゃんとどこか客観的なご当人がいらして、後からフォローしてくれる。お互いの対抗心や競争意識がないので、お互いのことを尊重できる。お互いの距離感が良い。踏み込み過ぎないんですね。それでいて、意見は率直に言う。誠実で嘘がないのだ。ここは本当に大事。そして、話題も自然に提供してくれます。私は会うと、「会えたね」という状況に満足して、話したかったことをたくさん忘れてしまい、ぼんやりニコニコしているだけのことが多いので、その忘れていることも探ってくれます。まあ簡単に言えば、私をリードしてくれる存在なのだ。
 笑い転げるタイプの子は、実はあまり長続きしていないのが実情。面白くて大好きなんだけど、いざ真剣な話をすると、色々ズレが出てきたり、誠実であってほしい所は適当だったりするので、あれやこれやが可笑しいという話をしては、お腹を抱えて笑っているだけが一番良いのかも。好きには変わりないけど、距離が遠くなって会話が減ったりなど、何らかのきっかけがあると、お互いのことを(そう信じたいんだけど)気にかけつつ、ほとんど連絡を取らなくなっちゃう。そういう相手たちとは、多分それで良いんだろうと思う。ここで無理に続けさせようと思うと、合わない部分を無理矢理つなぎとめる感じになるので、お互い傷つけ合うことも負担に思うことも出てきてしまう。なので、楽しい思い出とし、次に何かのきっかけで会うことがあれば、また楽しく喋れば良いのだろうと思う。