小学校時代の友達の話は、今回でおしまいです。
 Uさんのことを書いて、卒業までしたし、男の子のことも書いたし、終わりじゃないの?といった感じなのだが、いじめられたり、その後特定の友達ができなかったりした間、まったくの孤独だったかと言えば、そうでもないんです。それで、何人かの楽しい友達についても書いておきたい。
 そもそも、私は自己主張が強くて笑えることが大好き、いじめられているような間でも男の子たちとは対等に渡りあえる気の強さくらいはあった。
 なので、いじめっ子がそばにいない間の、授業中や班での決め事などの時には、実は意外と気楽にマイペースに過ごしていた私である。人間、どこかでガス抜きしないとね!
 5年生で一緒になったGさんは、私より10センチ位、背が高く、太ってはいなかったけど、決してスリムとは言えない「ゴッツイ」タイプの女の子だった。Gさんが親しくしていたのは、やはり背の高い友達たちが多く、皆がませた感じだった。
 で、なんだか彼女とフザけてばかりいました。特に授業中、隣りの席で、教科書の挿絵に出てくる変な絵を見つけては「Gさん、こんなところで何やってんの?」と言うと、彼女も負けじと変な写真を探し出して「Kさん(私のこと)、ここでモデルになったんやねぇ。」としみじみ言って聞かせるのだ。
 5年生の修学旅行でも、いじめられっ子から逃れられたものの、そうでなければ孤独を選ばなければならない状況にいた私は、先生が割り振った部屋に戻ってからが楽しかった。夜、布団の数が足りないために、一つの布団を二人で分けることになったGさんと私は、翌朝、夜中に「布団を取られた」だの「足が乗ってきて重かった」だの不平を言い合った。
 しかし、もちろん本気で憎み合ったわけもなく、いつも、お互いワハワハと笑っては度が過ぎて目立ってしまい、度々先生に叱られていた。
 6年生になってUさんと親しくなった頃、転入してきたIさんという子がいた。美人でませていたが、私はその子が大好きだった。周りと迎合せずに自分の世界を大事にしていた。特定の友達もいたようだが、Uさんや私ともよく一緒にいて喋った。特に、掃除の時間に、彼女とフザけて、内容のないお喋りをするのが面白かった。おかしなギャグも二人で作って笑い転げた。特に、彼女の方が笑わせるのが上手で、私がお腹をかかえてひっくり返って笑っている横で「フフン、また笑わせてやったわ」と勝ち誇った顔をしていた(笑)。どこか、客観的で冷静でいながら、「Kさん(私の名前)、Kさん」としたってくれた彼女だった。
 その後、高校生の頃、少しの間、手紙をやり取りした覚えがある。
 最後に、Uさんと親しくしていた頃に、なんとなく5人程度の仲良しグループができていたのだが、その中にNさんという女の子がいて、その子のことも少し書いておきたい。
 彼女は色黒で目のぱっちりした女の子だった。特別仲良くしていたわけではないのだが、彼女の、いつも毅然とした感じが好きだった。ちょっと低めの声で口調も落ち着いていた。フラフラと気持ちが揺れたり、弱気なところがある私を冷静に見ているようで、自分の世界があり、自分の意見を穏やかに主張できるような子だった。彼女との思い出はほとんどないのだが、ずっと頭のすみにある。もう少し早く知り合っていれば、もっと親しくしたい友達の一人だった。
 色々思い返すと、私が親しくしてきた友達は、大体パターンが二つくらいに分かれていて面白いなと気付いた。それはまたいつか、このカテゴリーの終わりの方で書きたい。